私とかずちんが付き合って最初のクリスマスプレゼントは、イヴ・サンローランの香水だった。
二回目は指輪。
三回目も指輪。
付き合って一年半で遠距離になった私たちは、三回目のクリスマスはもう離れてすごすことになっていた。
三回目のクリスマスの一週間前にかずちんのところへ会いに行った時、かずちんは私をお店に連れて行き、「指輪買おうか」と言った。
嬉しいけど、でもなぜまた指輪なんだろう。別に指輪じゃなくてもいいのになあ。
図々しくも私はそう思った。
私はあまりアクセサリーをつける方ではなく、気に入ったらずっと付ける方だったため、指輪なら前の年に貰ったのをとても気に入ってつけているし。指輪指輪言った覚えもない。
かずちんは、誕生日とかは「何欲しい?」とか聞くのに、なんでクリスマスには『指輪』って言うのかなあ。
指輪が嫌だとかじゃなく、単純に不思議だった。
ある時、『二人自身が作る本』みたいなタイトルの、カップルで書き込む本みたいなのを買った。
遠距離だったので、私はまず自分が書き込んでかずちんに渡した。
一か月後、かずちんが書き込んで私に返してくれた。
その中の質問に、『恋人にプレゼントをあげるとしたら何にするか』『そしてその理由は』みたいな質問があった。
かずちんは『指輪』と書いていた。
その下に理由も書かれていた。
『指輪は喜ばれる。笑顔が見れる』
かずちんは、私の笑顔を見るために指輪をくれようとするんだなあ。
そう思うと涙があふれた。
私の笑顔なんていつでも見られるのに。
私にとってクリスマスはイベントと化していて、プレゼントをあげたり貰ったりごちそう食べる日みたいにいつの間にか思っていて。
渡すにも貰うにも『プレゼント=愛情の大きさを示すもの』みたいな感じで。
相手の笑顔をみたいとか、喜んでくれるかなとかそんな根本的なことがいつの間にかなくなってて。
プレゼント選んだり、何貰うか考えたりも、それ自体がファッションとかライフスタイルの一環になってしまっていた。
私はなんて馬鹿だったんだろう。
なんだか大切なことを思い出した気がした。
今は、あまり贈り物をしあったりしなくなったけど。
毎年クリスマスがくるたびに私は、かずちんが私に指輪をくれた理由を思い出す。
指輪もすっかりつけなくなったけど、あの理由が今も嬉しい。
何より素晴らしいクリスマスプレゼントだったと思う。
なんだか変な内容だ。
ちょっと早いけど
☆*:・°★:*:・°メリークリスマス☆*:・°★:*:・°
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